ナイルモザイクがオーパーツたる所以は
世界には真偽の程が定かではないオーパーツが複数存在しますが、その中ではっきりと時代考証がおかしい壁画が存在します。
俗に「パレストリーナのナイル・モザイク画」と呼ばれる古代の壁画に、その当時は既にいないとされている恐竜の姿や、未確認生物と思しき物が描かれてるんですね。
こうした時代考証がおかしくて、歴史の整合性が合わないオーパーツの代表格はピリ・レイスの地図が有名でしょうか。
当時未発見だった南極大陸と思しき物が航海地図に書かれていると言う物ですね。
同じように、パレストリーナのナイル・モザイク画に描かれた恐竜は一体なんなんでしょうか。
パレストリーナとは何か
パレストリーナと言うのは紀元前7,8世紀頃に盛隆を極めたと言われる都市です。
現代のローマから東に少し行った所に位置し、サッカーでも有名な現ラツィオ州に存在します。
つとに有名なのが、古代ローマ時代の紀元前1世紀ごろ作られたと思われる神殿の遺跡です。
フォルトゥナ神殿と呼ばれ、ローマ神話に登場する運命を司るフォルトゥナと言う女神を祀っていたんですね。
現在のパレストリーナはどうやらこの神殿があった場所付近の事を指すようですが、昔は辺り一帯広大な都市だった言われています。
ちなみにこのフォルトゥナの名が英語の「運命」=フォーチュンの由来になっています。
オーパーツとして有名なのは、この神殿に存在するモザイク壁画です。
絵の題材はナイル川の氾濫を描いた物ですが、素人目にも見ても恐竜の様な生物が存在するのは分かります。
もちろん人間と恐竜が共存していると言う事は非常に違和感があります。
恐竜以外にも、氷河期に絶滅したとされているサーベルタイガーの姿も見ることが出来ますが、実はこの神殿が建てられた年代まで絶滅していなかったと言う事でしょうか。
空想上の生物を描いたか?
専門的な話をしますと、この壁画で一番目を引く恐竜の様な生物はイグアノドンではないかと言われています。
イグアノドンは、恐竜研究の初期に発見された生物で、和名を禽竜と言います。
発見された歯の形が現在のイグアナに似ている事から「イグアノドン」と名付けられましたが、アカデミアでは6500万年前に絶滅したと言われています。
実は割と最近まで生き延びていて、ナイル川周辺に存在していたんでしょうか。
他にもサーベルタイガーや、見たことも無い生物が描かれています。
当時の神話や伝承に登場する怪物を描いたにしても、現代の人間がイメージする一般的な恐竜達と差異なく書かれているのが不思議ですね。
仮にそうだとすると、今で言うところのドラゴンや龍に近しい存在を描いた事になります。
ナイル川周辺に実在していた可能性
一説には、このモザイク壁画自体当時のプトレマイオスがエチオピア周辺を調査した事を記念する物だと言われています。
つまり、遠方に出向いた王様たちの記録と言った感じでしょうか。凱旋した際に帝国の隆盛を示すために作られてとも考えられます。
そうなると、これらの未確認生物たちがそこに実在していた可能性は高いと言えるでしょう。
これと似たようなモザイク画が、同じくイタリアのポンペイでも発見されています。
ナイル川周辺の様子を描いたと思われるこちらの壁画にも、同様に恐竜の様な生物がいるとの事ですから、信憑性はグッと高くなりますね。
世界中に恐竜と人間が共存していたかのような謎のオーパーツはありますが、ここまではっきりと描かれているのも珍しいですね。
それとも本当に空想上の生物を盛り込んで、それがたまたま恐竜に見えると言う事でしょうか。
個人的には、やはり割と最近まで恐竜が生き残っていたと考える方がロマンがあります。
パレストリーナのモザイク壁画がそれを実証する事に繋がれば歴史は大きく変わると思われますがどうなんでしょうか。
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