ストーンヘンジの様なジョージア・ガイドストーン
ここ最近話題になってきたオーパーツで「ジョージアガイドストーン」の存在があります。
これは、花崗岩で出来た大きな石のモニュメントですが、そこに書かれた文章やその他天文学的な作りが盛り込まれている神秘的な物です。
一説には創設を依頼した人物も謎とされていて、探偵を雇って調査しても見つからなかったと言われています。
この辺りの話は後年脚色された部分も多いと思いますが、旧約聖書に出てくる十戒と同じような厳しい内容も書かれている事から注目を集めています。
様々な言語で書かれているジョージア・ガイドストーン
ジョージア・ガイドストーンが作られたのは1980年と割と近世の事です。
世界の8つの言語で書かれていて、気になる文章の内容はと言うと、
- 大自然と永遠に共存し、人類は5億人以下を維持する
- 健康性と多様性の向上で、再産を知性のうちに導く
- 新しい生きた言葉で人類を団結させる
- 熱情・信仰・伝統・そして万物を、沈着なる理性で統制する
- 公正な法律と正義の法廷で、人々と国家を保護する
- 外部との紛争は世界法廷が解決するよう、総ての国家を内部から規定する
- 狭量な法律や無駄な役人を廃す
- 社会的義務で個人的権利の平衡をとる
- 無限の調和を求める真・美・愛を賛える
- 地球の癌にならない – 自然の為の余地を残すこと – 自然の為の余地を残すこと
おおよそこの様な内容に訳す事が出来ます。
特に冒頭の「人工5億人以下を維持する」と言う文面が人類淘汰とも取れるので、恐怖感や陰謀めいた物を感じずにはいられませんね。
ちなみに8つの言語とは英語、中国語、ロシア語、スペイン語、スワヒリ語、ヒンディー語、ヘブライ語、アラビア語になります。
おおよそ世界の主要言語を用いて、後世に至っても内容が理解できるように作られているわけですね。
この他上部に乗せられた平らな石には、古代ギリシャ語、バビロニア語、サンスクリット語、象形文字が刻まれていて、まるで古代からの文明に対する崇敬とも取れる様な作りになっています。
ジョージア・ガイドストーンが現代のストーンヘンジと言われているのには、その正確な天文学的な処置が施されている所ですね。
設置されている場所はアメリカのアトランタから東へ約150キロ程向かった所、エルバート郡と呼ばれる地域の小高い丘の上です。
一枚の高さは約6メートルもある大きな石板で、それらが6枚組み合わさって出来ていますね。
総重量は100トンも超えると見られ、その哲学的、天文学的な内容も相まって最新のオーパーツと言われています。
一年間の太陽の運行に密接に作られていて、6枚の石板の内4枚が屹立し、およそ18.6年の周期で訪れる極地点を表していると言われていますね。
中央にあたる石には二か所の穴が空いていて、毎年夏至と冬至にはこの穴からちょうど太陽がのぞく作りになっています。
よく古代の遺跡にはピッタリと夏至や冬至に照準を合わせて作られている物が多いですが、誰がどういった理由でこのモニュメントにもそれらを盛り込んだんでしょうか。
創設したのは秘密結社か
このように特定の団体の陰謀論も囁かれる物ですが、一体だれがどう言った目的でこれを作ったんでしょうか。
最初にこのモニュメントの制作依頼を出したのはR.C.クリスチャンと言う名の人物です。
時は1979年の事ですが、この人物の名前も今では本名で無い事は判明しています。
この年の6月のとある金曜日、R.C.クリスチャンは後にガイドストーンを制作する事になる「エルバートン・グラニト・フィニシング社」に訪れます。
周りの人間が皆業務に追われていた事もあり、直接対応したのが当時の社長ジョー・フェンドリーでしたが、最初の印象はやはり「怪しい話し」と言う感じだったとの事です。
おおよその概要とサイズ、それを元に幾らぐらいの費用が必要になるかなど記念碑建造の詳細を詰める作業が進みますが、聞いている内にこの話は本気の物だと判断し、正式に建造する事になったと言う経緯があります。
実はこのR.C.クリスチャン人物の名前、偽名であると言う事が正式にモニュメント自体にも記載されています。
わざわざ公表するぐらいですから、はなから完成後は雲隠れする気だったんでしょう。
では、この偽名と書かれているR.C.クリスチャンと言う名前を歴史に照らし合わせて見るとどうでしょうか。
実は17世紀にヨーロッパで暗躍した秘密結社「薔薇十字団」の創設者の名前が「クリスチャン・ローゼンクロイツ」と言います。
このローゼンクロイツの部分の頭文字がRとCになり、クリスチャンはそのまま読むと先述のR.C.クリスチャンになりますね。
となると、このアメリカに存在する謎のモニュメントは薔薇十字団が当時の思想や行動を成就させるために現代に建立したものなんでしょうか。
薔薇十字団とは
気になる秘密結社薔薇十字団とは一体何でしょうか。
たまに映画などでその名前を目にする事はありますが、実情を知っている人は極稀だと思います。
元々の歴史は17世紀よりも存在していたとされますが、初めて世に出たのが1614年にドイツで刊行された著者不明の書籍です。
『全世界の普遍的かつ総体的改革』と言う題名のこの怪しい文書とその付録に初めて薔薇十字団の名前が登場しました。
当時の教皇制度からの脱却や、不老不死を目指す団体として活動していたとの事で、大分怪しい趣があります。
又、錬金術に関する研究や独自の解釈を持っていたようで、創設者とされるクリスチャン・ローゼンクロイツの名前が有名になったのもこの頃ですね。
その後様々なフィクションに登場する様になる薔薇十字団ですが、錬金術や古代の叡智に焦点を当てて既存の世界の秩序を一新しようとする団体が居た事は確かな様ですね。
その後表立った活動が取り沙汰される事は少なくなっていきますが、その名前だけは現代まで語り継がれていきます。
ジョージア・ガイドストーンも薔薇十字団もしくはその思想を受け継ぐ団体が「新しい世界の秩序」を求めて作ったんでしょうか。
余談ですが、ガイドストーンの中に多く引用されている書籍に「理性の時代」があります。
この著者はトマス・ペインと言う人物ですが、当時よりこのトマスは薔薇十字団のメンバーだったと言う事は周知の事実のようです。
ここまで来ると偶然で片づけるの方が難しくなりますね。
ジョージア・ガイドストーンのまとめ
いかがでしょうか。
今回この記事を書くに当たって色々調べてみましたが、思った以上に深い部分まで到達してしまい少し困惑しています。
やはり、なにかしら薔薇十字団の意図を現代でも流用しようとする方が建てた物だと思います。
古代の神秘主義や、哲学、思想などをあらかじめ前面に出して作られた公算が大きいです。
読んだ人がどの様な感銘を受けるかは又別ですが、精神的世界が注目を集める昨今、そういった背景も相まってやっとジョージア・ガイドストーンも注目を集める様になったと言う事です。
陰謀論に反対する人の手により、現在はスプレーで落書きされるなど観光地としては大分格が落ちてしまっているようですが、その存在感とインパクトは正に現代のオーパーツと言っても過言では無い様な気がします。
特にアメリカでは非常に評判が悪く、陰謀論に反対する人々はともかく様々な著名人からバッシングを受けています。
逆に内容を称賛する人もいるようですが、内容も含み全てが突拍子も無い建造物だと言う印象でしょうか。
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