[オーパーツ]秦は超古代文明か!?クロムメッキの刀剣

始皇帝の墳墓から出土したオーパーツ

古代中国のと言うと、初めて中華統一を成し遂げた始皇帝に関する逸話が有名です。
現在でも漫画「キングダム」で広く認知される事になりましたが、この始皇帝の墳墓から出土した刀剣にクロムメッキが施されていると話題になりました。

オーパーツとして話題になったのはここ10年位の間ですが、そもそもこの時代にクロムメッキを施す技術があったとは到底思えませんね。
言うなれば現代の技術であるはずの物が、大昔の地中から出土する点がオーパーツ足らしめているわけです。

出土したクロムメッキの刀剣 出典:http://t2k.sakura.ne.jp/
出土したクロムメッキの刀剣
出典:http://t2k.sakura.ne.jp/

秦について

秦の国は起源が始まるよりも更に770年程前に建国されたと言われています。
国自体はその後紀元前206年まで続いたと言われていますが、今から逆算すると悠に2800年程前の事になるんですね。

始皇帝が初めて中国を統一したとされているのが紀元前221年の事ですから、恐らくこの前後にクロムメッキの技術を開発していたと言う事になるでしょう。
その次の時代、の出土した刀剣等で形状を保っている物は存在しないようです。

長い年月の間に酸化し腐食して崩れてしまってるんですね。
こう考えるとそもそもその前の時代の刀剣が見事に形状を保ったまま残っているのは、驚きに値する事が分かると思います。

秦が中国を統一するにあたって、最大の障壁となるのは他の国です。
韓・魏・趙・斉と言った国がありましたが、要は最終的にこれらを武力で収める事が統一への需要事項だったわけです。
ひょっとしたら他国には無く、秦のみに存在したクロムメッキの技術が、戦闘力を飛躍的に向上させていたのかもしれません。

秦の兵馬俑
秦の兵馬俑一部
出典:http://www.chinafocustravel.com/

クロムメッキとは何か

クロムメッキ

一言で「クロムメッキ」と聞いてもイマイチイメージが沸かないと思います。
なんとなく響きから現代の技術と言う事は分かりますが、普段の生活の何処で使われているかとか、いつ頃誕生した技術なのかと言った点を答えられる人は少ないでしょう。

クロムメッキとは、自動車のバンパーやホイール、水道の蛇口等に使用されている加工金属です。
ニッケルメッキとクロムメッキと分類上は二種類あるようで、ニッケルメッキの加工物の最終塗装などに使われるのがクロムメッキになるようですね。

こうして加工する事によって、腐食を防ぎ強度も高い水準で維持する事が出来るんです。
錆も防ぐことが出来、刀剣や槍などの武器に用いれば高い殺傷能力を長時間維持する事が出来ると言えるでしょう。

実際秦の刀剣以外の武器にもクロムメッキが施されており、応用も出来るレベルの技術があったと言う事が分かっています。
簡単に言ってしまうと、先ず武器を鋳造してその上にクロムメッキで覆う加工をする事によって、強度と殺傷能力が高い武器を大量生産したと言う所でしょうか。

ちなみにニッケルに比べてクロムの方が色が青みがかった白色をしているとの事です。

兵馬俑とロストテクノロジー

現代では秦と言えば始皇帝=兵馬俑が有名です。
世界遺産にも登録されていますが、たまにテレビでも見るようにおよそ8000体もの石の人間が有名ですね。

一人一人表情も違い、当時実在した兵士などを忠実に象った物と言われていますが、先のクロムメッキの刀剣を抜きにしてもとてつもない規模の文化遺産です。

兵馬俑
表情が一人一人違う
出典:http://www.ancient-code.com/

場所は中国の西安より東へ37キロ程行った所に存在します。
意外に知られていない事ですが、始皇帝のお墓でもある始皇帝陵とは少し離れているみたいですね。
発見されたのは1974年の事で、偶然井戸掘りをしていた最中に地中から発掘されました。ある意味20世紀最大の発見とも言えるでしょう。

当時の王朝では、王様が逝去すると、合わせて家来も多数一緒に埋葬される事が当たり前だったんです。
王様が有名であればあるほど、共に殉死する家臣の数も多くなります。兵馬俑は秦の9代目「王穆公」が亡くなった際に一緒に埋葬された物と言われていますが、これはさすがに生きた人間を多数埋葬するのはちょっと・・・と言う事で石造りの兵士と馬を代わりに入れた様です。

注目すべきはやはりその数とクオリティですね。
兵馬俑一つとっても、相当高い技術と労力が無ければ実現しない物だと思います。

そして一緒に出土したクロムメッキの刀剣も、次の時代に製法が残されていない事から立派な「ロストテクノロジー」と言えるでしょう。

どのようにしてクロムメッキを作ったのか

一応クロムメッキが現代社会に登場したのが、1937年ドイツでの事です。
密閉した容器の中に鉄とクロム化合物を一緒に入れて、その後アルゴンガスか水素ガスを入れたのち1000度以上の高温で熱する必要がある技法です。

秦の時代にこれらの化合物やガスがあったとは想像できないですね。
もしくは結果的にクロムメッキが出来るのは一緒でも、他の代用品で作業出来たんでしょうか。

一説には当時の技術や物資でもクロムメッキを作るのは可能と言いますが、具体的にどの様な方法を用いていたかは資料も無く、謎のままとなっています。

そして、オーパーツとは相性の良い話で今回も「宇宙人が秦にクロムメッキ技術を伝えた」と言う物があります。
あくまでこれは仮説の域を出ません。ロマン譚とでも言いましょうか、憶測の域を出ない説ではあります。

仮に宇宙人が製法を伝えたとしたら、なんの目的で教えたんでしょうか?
軍事力で中国を統一する事が結果的に宇宙人にもメリットがあったんでしょうか?もちろん今となっては知る由もないですが、確実な証拠もなくあくまで説の内の一つがこれと言った感じですね。

それにしても、2500年以上も前の剣が切れ味を帯び、現在でも重ねた紙を切れると言うのは驚きですね。
クロムメッキの刀剣と兵馬俑の調査はまだまだ途中のままな部分が多く、今後新たに解明される可能性は高いですが、現在のオーパーツの中では最もオーパーツらしい物の様な気もします。

[当記事の著作権はhttps://chahoo.jp/に帰属します]2016/06/17
当記事の無断転載は禁止しています。

秦のクロムメッキ刀剣
最新情報をチェックしよう!
error: Content is protected !!