キメラと言う今も生物学に名を残す聖獣

キメラはギリシャ神話に登場する混合生物

未確認生物のネタは最近新しい物がなかなか出てこない事もあり、今日より過去の伝説等に登場する幻想生物についても当サイトで記事を書いて行く事にしました。
リクエストが多かった事もあり、有名どころからマイナーな物まで随時書いて行こうと思います。

第一弾はキメラです。英語表記ではキマイラとも呼ばれ世界中で有名な架空の生物ですね。
主にゲームにも敵キャラクターとして登場する事が多く、その外見については殆どの人が知っていると思います。

キメラは複数の動物が混合した姿

キマイラ
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

キメラの外見は異様ですね。
ライオンの頭部をベースに山羊の頭部と体尻尾が蛇と言う出で立ちです。文献や絵画によっては体もライオンの場合があります。

キメラが登場する神話はギリシャ神話です。
日本でも人気のある神話で、色々な神様と怪物が登場する事からエンターテイメント性に富んでるんですね。

その中でキメラを生んだとされているのがエキドナで夫はテュポーンです。この二人もなかなかの怪物でめちゃめちゃ大きかったり外見自体も人間とは大きくかけ離れています。

そんな両親の元誕生したキメラですから、外見もさることながら口から炎を吐くなど設定はやりたい放題です。
カーリアと言う所の王様アミソーダロスに育てられリュキアと言う地域に住んでいたと言われています。

何故この様な生物が混合した姿なのかと言うと、その起源は古く元々の流入元はヒッタイト地方で神聖視されたいた聖獣なんですね。
三つの生物はそれぞれ春、夏、冬を表していて、ライオン、山羊、蛇がそれぞれに該当していたようです。
まだ農耕が盛んだった時代ですから、季節の移り変わりや農作物の豊作を願う対象として生み出された物なんでしょう。

それがギリシャに伝わり神話に取りいれられたと見られています。

ちょっと切ないキメラの最後とその後の扱い

ギリシャ神話の中では翼を持った馬「ペガサス」に乗ったベレロフォンと言う英雄に退治されています。
ベレロフォンが扱った武器は槍でしたが、その穂先に鉛を付けてキメラ退治に臨みました。

キメラは炎を吐くので、口の中にその槍を差し込まれた際に自ら吐いた炎で鉛が溶け、結果的にその鉛で窒息死してしまいます。
これがべレロポンのキメラ退治の英雄譚ですね。

その後時代が下って中世になると、その頃には主にヨーロッパ全域でその存在を知られる様になっています。
絵画や彫刻のモチーフにギリシャ神話が取りいれられる事が多く、言い方を変えればギリシャから様々な逸話や伝承がそのままヨーロッパに各地に流れ込む事になったんです。

キメラも有名になりましたが、キリスト教では女性の魔性を象徴する悪魔にされたり、淫欲を表す物として扱われる事になります。
複数の生物が混ざっていると言うディティールもこうした考えに丁度はまったんでしょう。引き合いに出すには持って来いの逸材だったんだと思います。

この辺りで更に様々な絵画や文献に登場する事になります。

生物学に見るキメラとは

我々が普段何気なく使っている外来の言葉の中には結構ギリシャ神話から取られた物があります。
代表的な所ではエコーナルシストなんかもギリシャ神話から誕生した専門用語ですね。

その流れで、キメラは生物学の中で事なる遺伝子情報を持つ個体を指す言葉になりました。
簡単に言うと色々な生物が混ざっている物をキメラと言うんですね。

これは非常に広義で生物学の中で使用され、このページで全て説明するにはとても膨大すぎる量です。
割愛しますが、遠くヨーロッパの地で誕生した架空の生物が今も現役バリバリに生物学に登場しているのは何とも興味深いですね。

キメラ
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