ロンドン塔に出没する幽霊4選!血塗られた歴史に翻弄された貴族たち

ロンドンの地下鉄「タワーヒル駅」を降りて、南方向に顔を向けると異様な城壁を目にするでしょう。城壁はロンドン塔の一部で、世界遺産にも登録されています。34.8スターリングポンド(約6,650円)を支払えば、入場も可能です。

元々は国を守る要塞の役割を担っていましたが、後に処刑場として使われるように。血塗られた歴史を持っているため、世界的に有名な心霊スポットとなりました。

世界遺産に登録されている心霊スポット。どんな幽霊が出てくるのか、掘り下げてみます。

ロンドン塔に現れる幽霊1:首のない貴婦人の幽霊

ロンドン塔で語られる幽霊話は複数に及びますが、最も有名なのは首のない貴婦人の霊です。

ロンドン塔の警備員は見回りの最中、礼拝堂に灯る不思議な光を目撃しました。夜の時間帯になるので、本来なら誰もいないはずです。不思議に思った警備員は礼拝堂の中を覗いてみると、首のない貴婦人が大勢の騎士を連れて行進していました。さながら幽霊行列です。

首のない貴婦人に関しては、礼拝堂以外でも目撃されています。凄まじいものになると、自分で自分の首を持った貴婦人がロンドン塔中を歩き回っているという話も。

首のない女性の幽霊の正体は、イングランド王妃だったアン・ブーリンです。在任期間わずか2年で反逆罪に囚われ、ロンドン塔送りになりました。

アン・ブーリンは悲劇の王妃として、映画やドラマで描かれています。一方で、かなりの悪女だったという話も。悪女だったのか悲劇のヒロインだったのか、真相は定かではありません。

唯一判明しているのは、アン・ブーリンは処刑から500年近く経った今も、首がない状態でロンドン塔を彷徨っていることです。

ロンドン塔に現れる幽霊2:2人の少年

ある親子がロンドン塔で写真を撮ったところ、後方に少年の顔が写ってしまいました。なお写真を撮影した当時、後ろには誰もいません。写真と関係があるかどうかは分かりませんが、2人の男の子の幽霊が出るという話も出ています。

「ロンドン塔」と「2人の少年」のキーワードで浮かび上がるのは、エドワード5世とヨーク公リチャードでしょう。エドワード5世は12歳で王位につく直前でしたが、叔父のリチャード3世の策略によりロンドン塔送りに。弟であるヨーク公リチャードも、兄と同じ運命を辿りました。

2人の王子は後に殺害されたと見られていますが、真相は分からずじまいです。

ロンドン塔に現れる幽霊3:女性の悲鳴

ロンドン塔では、女性の悲鳴が鳴り響く怪奇現象も起きています。悲鳴の主は、マーガレット・ポール。伯爵の地位を持つ女性貴族で、後のイングランド女王メアリー1世の養育に携わった人物です。ところが反逆罪に問われロンドン塔送りとなりました。

マーガレット・ポールの最期は「悲惨」という言葉では片付かないほど、壮絶。彼女は処刑寸前まで無実を訴え、処刑人の元から逃走。大きな斧を持った処刑人に追いかけられたのだから、悲鳴の1つ2つは当たり前の状況下でした。

処刑されたからとはいえ、マーガレット・ポールが抱えていた恐怖は消えません。ロンドン塔に響く彼女の悲鳴が、全てを物語っています。

ロンドン塔に現れる幽霊4:熊の幽霊

ある日の夜、警備員はロンドン塔内部にあるマーティン・タワー付近を見回っていました。ふとタワーの出入り口付近に目をやると、大きい灰色の熊が出現。警備員は熊を撃退するために、銃剣で立ち向かいました。

なんとか熊に一太刀浴びせることができたものの、警備員は意識不明状態に。そして2日後、警備員はなくなってしまったのです。

ロンドン塔に熊が出現するのは、万に一つもあり得ない話。ロンドン塔があるのはロンドン中心部で、周辺に山はなし。動物園から逃走した熊の可能性もあるでしょう。しかし動物園からロンドン塔までの距離は、車でおよそ30分かかります。絶対に無いとは言えないものの、筋が通りません。

唯一筋が通る回答は、熊の幽霊。かつてロンドン塔では動物園が設けられ、熊を筆頭に様々な動物が展示されていました。

心霊スポットは一大観光名所

心霊スポットとしてイギリスで絶対的な知名度を誇るロンドン塔。一方で、イギリス王室と深く関係している宝石が保管されている場所としても有名です。

特に注目したいのは、世界最大のダイヤモンドが使われているクラウンジュエル。世界最大のダイヤモンドが、血塗られた場所で保管されているのも、違う意味で怖く感じます。

 

 

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