クマントーンとは?
クマントーンは、タイで信仰されているお守りです。
「黄金の男児」という意味で、子どもの精霊が宿ると言われています。
かつては母親の体内で死亡した胎児を取り出し、ミイラにして金箔を貼って作られていましたが、現在ではそのような作り方は禁止されています。
クマントーンの効果
クマントーンの力は非常に強く、持ち主に次のような効果をもたらしてくれるそうです。
- 災いから身を守ってくれる
- ものすごい幸運をもたらしてくれる
- 金運に恵まれる
クマントーンの扱い方
- 基本は持ち歩いたりせず、家に置きます。
- ご飯やお菓子をお供えして、本物の子供のように接します。
- クマントーンを手に入れると持ち主の夢に現れ、何か要求してくることがあります。
その時はその要求を叶えてあげます。要求はお菓子がほしいなど、子どもらしいものが多いようです。
クマントーンの入手方法
【呪物市場】
バンコクの王宮エリア(旧市街付近)にある呪物市場で購入することができます。
ここは「タープラチャン市場」とも呼ばれており、人気の観光地のひとつです。
僧侶の骨や遺髪を使った呪物、不気味な人形、宗教関連の道具などを販売するお店が立ち並び、独特な雰囲気が漂う場所です。
【オークション・フリマアプリ】
オークションやフリマアプリでも流通しています。
ただし偽物も多く出回っており、自己責任での購入になります。
商品説明欄には、作った魔術師の名前や歴史などが書かれているものもあり、説明文を読むだけでも面白いです。
クマントーンにまつわる事件
タイではたびたび墓をこじ開けられて胎児の埋葬遺体が持ち去られたり、遺体安置所の胎児の遺体が盗まれるという事件が発生しています。
現在、本物の遺体を使ってクマントーンを作ることは禁止されているため、違法に作ろうとした者による犯行ではないかと言われています。
遺体が盗まれる理由のひとつに、本物のクマントーンは高値で取り引きされているという実態があります。
クマントーンの強力な力を信じて利用しようとする信者が存在しているためです。
また、黒魔術に使われているのではないかとも憶測されています。
遺体が盗まれた墓周辺では、住民が夜に奇妙な物音や呪文を唱えるような声を聞いたり、呪術的な儀式を行ったとみられる形跡が発見されています。
まとめ
クマントーンはタイの呪物で、持ち主を災いから遠ざけたり、幸運をもたらしてくれるお守りです。
現在は禁止されていますが、以前は死亡した胎児のミイラに金箔を貼って作られていました。
タイの呪物市場やオークションなどで流通していますが、偽物も多く存在しています。
一見怖いと思われがちなミイラが、国によっては幸運のお守りとして扱われているというギャップが興味深いですね。