千葉県有数の心霊スポット『雄蛇ヶ池』とは?

『雄蛇ヶ池』のルーツは江戸時代初期(1614年)に造成された貯水池です。千葉県東金市に存在し、灌漑用貯水池として令和の今もなお重宝され続けています。外来種が非常に多くブラックバスなどを目当てに、釣り人達が足しげく通うことでも有名ですね。

現在は周辺の公園化・緑地化も進み心霊現象とは縁遠い印象を受けますが、いつしか?「雄蛇ヶ池には幽霊が出る」と言う噂がまことしやかに囁かれ始めます。また“雄蛇”ヶ池と名付けられたのは、蛇に関する伝承・伝説が数多も残り続けているからです。

今回は古来からの伝承も踏襲し『雄蛇ヶ池』にまつわる数々の心霊現象を徹底的に深掘りしていきたいと思います。

雄蛇ヶ池とは?

人造池ながら歴史の長い雄蛇ヶ池。この池はその名が示すように『蛇』に関する伝承が非常に多く、そのほとんどが巨大な大蛇にまつわるものです。あるいは蛇神とも呼ばれており、形而上的な存在を示唆する文献も多数目にしました。

雄蛇ヶ池を造営した人物は徳川幕府の旗本「島田重次」その人です。余談ですが“大阪夏の陣・冬の陣”では旗奉行を任命されたほど勇猛果敢な武士という逸話も残しています。

島田重次が雄蛇ヶ池を造営する以前から、付近一帯は水源となる沼地が広がっていました。現在は『雄蛇ヶ池』の名ばかり先行していますが、実は古くからこの周辺一帯には沼地が広がり「蛇神の伝承」が存在したそうです。

冒頭でお話ししたように「観光スポット」「スポーツフィッシング」「家族の団欒」的なふんわりとした顔も持つ雄蛇ヶ池ですが、昼と夜では「その場の霊的な空気」…現実的な部分では「治安」という部分が180°変貌します。特に夜間は街灯もなく犯罪や事件が頻発するそうで、地元の東金警察署・東金市商工会議所が『夜間の立ち入りを禁ずる』という立て看板まで設置しているほどです。

雄蛇ヶ池自体は外周約4.5km・総面積約25万平方メートル…満水時ですら最深部の水深が4m程度と、その大きさに特筆すべき点はありません。そんな雄蛇ヶ池がなぜ?千葉県どころか全国でも有数の心霊スポットになってしまったのでしょうか?

時系列に沿って見ていきましょう。

数多の蛇伝承

まず雄蛇ヶ池の伝承はその大半が“蛇”または“蛇神”にまつわるものです。

当ブログで調べてみたところ、信頼性の高い言い伝えが4つほど確認できました。その4つの伝承の主役が以下の人物です。

  • 開拓者「島田重次」
  • 悲恋に落ちた村娘
  • 憑依された村娘
  • 身投げした義娘

それぞれの伝承について次項から言及していきますが、島田重次以外は全て女性というのが特徴的だと思いませんか?また雄蛇ヶ池の言い伝えに記されている女性は、その大半が非業の死を遂げています。“雄蛇”ヶ池の名の通り伝記にまつわる“蛇”は雄蛇ということが推測できます。

これが原因なのでしょうか?実際に雄蛇ヶ池で心霊現象に遭遇した人々が口を揃えるのは、犠牲になったとされる「女性の霊」に関するものが大半を占めます。

それでは心霊スポット「雄蛇ヶ池」の基となった4つの有名な逸話について、ご紹介していきましょう。

開拓者「島田重次」

徳川家家臣の島田重次は関東総検地を命ぜられ、現在の千葉県東金市(当時の上総国山辺郡)に雄蛇ヶ池作成の陣頭指揮を執った…いわば創始者にあたります。目的は農業のための干害対策でした。

雄蛇ヶ池造営に臨む以前のある夜、就寝中の島田重次の枕元に突如として蛇神が現れ、その造営を促したという言い伝えがあるそうです。

彼の体験談は明確な記録が見当たらず、一種の創作的な部分も見受けられます。しかし『雄蛇ヶ池』と命名された、その一点にいささかの謎が残りますよね。

悲恋に落ちた村娘

雄蛇ヶ池が造営される以前、この地に伝わる続けた伝承に「悲恋の村娘」という話があります。

その内容とは、地元の役人として赴任した若い男と村娘が恋に落ちたというものです。しかし、当時は激しい身分の差がありました。その想いを成就することができないと悟った娘は激しく悲観し、思い余り雄蛇ヶ池に身を投げてしまいます。

いつしか娘の悔恨の想いが白蛇と変わり、この池に棲み続けているという伝承ですね。

憑依された村娘

この話もまた池の近くに住む村娘…つまり女性がその被害を受けた、当時でいう呪いや憑依といった類の話になります。

雄蛇ヶ池が出来上がる遥か以前、村中の娘が何かに取りつかれたかのように夜な夜な家を抜け出し、周辺を徘徊するという奇妙な現象が起こります。その度に村人総出で娘を連れ戻していましたが、ある時忽然と1人の娘が厳戒態勢のさなか姿をくらましてしまいます。

当然村人たちは懸命の捜索を行います。水辺周辺を7廻りすると突如として水中から驚くほどの大蛇が姿を現し、それきり娘は永遠に戻ることがなかった…という伝説です。(※ちなみに現在でも夜中に雄蛇ヶ池を7周すると、大蛇が池面に出現するという有名な話が残っています)

身投げした義娘

一方で雄蛇ヶ池につきものの『大蛇』や『雄蛇』が一切登場しない伝承もあります。

この伝承の時系列は残念ながら突き止められませんでしたが、古くから言い伝えられていることが文献やネット各所で確認できました。

その話とは…とある若夫婦の姑が嫁に厳しい折檻をし心身ともに追い詰めたうえ、果てには母から託された嫁入り道具の機織りを無残にもずたずたに切り裂き破壊してしまったというものです。今まで耐えに耐えてきた嫁ですが、この出来事が引き金となり何と池に身投げをしてしまいます。

それ以降、雨の降る夜中に雄蛇ヶ池を訪れると、池の底から布を織るような得も言われぬ不気味な音が聞こえてくるようになりました。

この他にも「雄蛇ヶ池伝承」は有名無名を合わせると枚挙に暇がありません。

本記事の執筆にあたりリサーチしたところ、今回紹介しきれないほど幾多の伝承が実際に存在しています。

ここまで多くの不気味な逸話を抱える雄蛇ヶ池、そして驚くほどの霊的伝承の数々…。私自身もこの池を深掘りしていく上で、雄蛇ヶ池は本当に何かしらの闇を抱えているのでは?と感じざるを得ません。

雄蛇ヶ池を拡散したTV番組

実は雄蛇ヶ池は昭和の時代から平成初期にかけて、一部のマニアが認知している程度の穴場的心霊スポットに過ぎませんでした。それではなぜ?ここまでのセンセーショナルを起こしたのでしょうか?

実はとあるテレビ番組で大々的に拡散されたことがきっかけです。その番組こそ一世を風靡した「とんねるず」の冠番組こと『とんねるずのみなさんのおかげでした!』でした。

当番組内で1997年から新設された「宜保タカ子の心霊バスツアー」が雄蛇ヶ池の知名度を飛躍的にアップさせることになります。

石橋貴明さんが扮する宜保タカ子(いぼたかこ)が全国各所の心霊スポットを巡るというバラエティ要素の強いコーナーでしたが、あまりにも反響が大きくついには本物の宜保愛子さんが霊視を行うまでの事態に陥ります。

コメディ路線から心霊的要素を帯びた雄蛇ヶ池は「とんねるず」「宜保愛子」を始め、数々の著名人にも心霊現象をもたらしました。その中心人物である宜保愛子さん・とんねるずの2人を始め、実際に心霊現象を体験した有名人の話をご紹介しましょう。

宜保愛子

平成初期にかけて本格的な霊能者として名を馳せた宜保愛子さん。彼女の霊視は時のブームになり、一大センセーショナルを起こします。

宜保愛子さんは番組ロケ内で、雄蛇ヶ池周辺で様々な心霊現象を体験したと語っています。彼女の体験談を列挙すると、それだけで一記事が作れるほどなので、一部を抜粋しご紹介したいと思います。

  • 背後から人の気配を感じた
  • 突然、風が吹き荒れた
  • 木々の間から白い影を見た
  • 写真に謎の人物が写っていた

などの不可解な現象を彼女はハッキリと番組内で体験したそうです。

宜保愛子さんの体験談は、多くの人々に衝撃を与え、より一層「雄蛇ヶ池」に対する興味関心を高めました。

木梨憲明

とんねるずの木梨憲明さんも、その明るい番組コンセプトの裏で恐怖体験に遭遇しています。

木梨さんが特に印象的だったと語るのが、雄蛇ヶ池の湖畔で突然、背後から女性のすすり泣く声を耳にしたことでした。

恐怖のあまり振り返ることができなかった木梨さんは、その場から一目散に逃げ出したそうです。

石橋貴明

宜保たか子のパロディ“宜保タカ子”に扮し、場を盛り上げ続けた石橋貴明さんも、実際に以下のような心霊現象に遭遇しています。

  • 湖畔で女性のすすり泣く声が聞こえた
  • 背後から人の気配を感じた
  • 写真に謎の人物が写っていた

これらの心霊現象に遭遇した石橋貴明さんは、恐怖のあまり言葉を失い、放心状態になってしまったそうです。

稲垣吾郎

過去、自身がパーソナリティーを務めたラジオ番組内で、夜中の雄蛇ヶ池を訪問した際に遭遇した心霊現象について語っていました。内容としては…

  • 池のほとりで撮影した写真に奇妙な光の玉が写り込む
  • 背後に常に人の気配を感じた

というものです。稲垣吾郎さんは「学校の怪談」など、地上波でもオカルト的冠番組を持つことはご存じですよね。自身が体験した心霊話も頻繁にされているようで、個人的に信憑性が高い部類の体験談なのではないでしょうか。

矢口真理子

元モーニング娘の矢口真理子さんは、とあるテレビ番組で雄蛇ヶ池のロケに赴きました。あまり心霊やオカルトの類を信じないと常日頃からお話していますが、そんな矢口さんも雄蛇ヶ池での体験は今までとは全くの別物だったと強く感じたそうです。

矢口さんが実際に雄蛇ヶ池で体験した心霊現象は以下の通りです。

  • ロケの合間に池周辺を歩いていたところ、突如として足元から冷たい風が吹き上げ、強い金縛りに遭遇した。
  • スタッフや共演者が全くいないはずなのに、女性のか細い声を耳にしてしまう

あまり心霊現象を信じない人の心霊体験談は、より信憑性が増し不気味さや確実性が高まるように感じます。

雄蛇ヶ池で起こった事件・事故

雄蛇ヶ池では過去、事件や事故が実際に発生しています。その中には未解決事件も含まれており、それ自身が心霊現象なのではないかと噂されているのです。

それら事件・事故の一部ですが、当ブログがリサーチしその不可解さや確認が裏取りできたものについてお話しします。

過去に起こった事件・事故

雄蛇ヶ池には心霊現象だけではなく、実際に記録に残る事件や事故が多発しています。しかしその中には思わず首をひねるような不可解なものも多く、未解決事件すら見当たるほどです。

そんな事件や事故を調査しましたので、箇条書きでご紹介していきます。

  • 1930年『殺人事件』

・被害者:若い女性

・事件状況:雄蛇ヶ池のほとりで遺体が発見。女性の首には何かしらの凶器で絞められたような痕跡が確認される

・その後:犯人逮捕に至らぬ未解決事件

 

  • 1972年『自殺』

・被害者:20代男性

・状況:雄蛇ヶ池に入水自殺を試み溺死(遺書は全く発見されず)

 

  • 1980年代『連続失踪事件』

・被害者:全て若い女性

・状況:80年代にかけ複数人の女性の失踪が発生。ところが遺体などは一切発見に至らなかった

・その後:当時は連続殺人事件として世間を震撼させるが、現在に至るまで個々の事案全て迷宮入り

 

  • 2001年『殺人・死体遺棄事件』

・被害者:60代の女性

・事件状況:知人宅で殺害後、雄蛇ヶ池に死体遺棄

・その後:犯人逮捕、懲役15年の判決

 

  • 2011年『事故死』

・被害者:70代男性

・状況:釣りの最中に池に転落し溺死

・その後:警察は事故死として処理

このように一つの“池”としては余りに犯罪や事故が頻発していることがお分かりになると思います。また未解決事件・迷宮入り事件が女性のみ…というのも、蛇神伝承と被る部分があり一抹の不気味さを感じます。

先の項では有名人に限定した心霊現象体験談をご紹介しましたが、これらの事件・事故に比例するように一般人の心霊現象報告が確かに挙がっています。最後にこの人造池『雄蛇ヶ池』で起きた、数々の心霊現象をお話しし当記事の締めに入りたいと思います。

雄蛇ヶ池で起こる心霊現象

雄蛇ヶ池では現在も多くの心霊現象やその目撃談が寄せられています。それらは共通項が非常に多く、以下のような声が大多数を占めるようです。ざっくりとしたご紹介になりますが、その「共通項」について述べていきます。

  • 人影や女性の霊

最も多く目撃されているのが、人影や女性の霊です。特に夜になると、池の周辺を歩く黒い影や、白い服を着た女性の姿を見かけたという報告が多くあります。

  • 奇妙な音

足音や話し声、叫び声など、説明のつかない音が聞こえるという体験談も数多くあります。中には音楽が聞こえたという人もいます。

  • 冷気や不自然な光

突然辺りが冷え込んだり、不自然な光が見えたりする現象もよく報告されています。特に、霧が立ち込めた日の夜間は、このような現象が起こりやすいと言われています。

  • その他

上記以外にも、以下のような心霊現象が報告されています。

  • 体調不良
  • 悪夢
  • 写真に奇妙なものが写る
  • 電子機器の誤作動

具体的な心霊体験談

【Aさん】

夜中の雄蛇ヶ池を車で訪れたところ、突然エンジンが止まって動かなくなったそうです。車内は真っ暗で、外には誰もおらず、恐怖で体が震えたと言います。しばらくするとエンジンが再びかかり、Aさんは慌ててその場を去りました。

【Bさん】

友人とキャンプに行った際に、雄蛇ヶ池の近くでテントを張りました。夜になると、テントの外から女性の叫び声が聞こえてきたそうです。Bさんと友人は怖くなってテントに閉じこもり、一晩中眠れなかったと言います。

【Cさん】

雄蛇ヶ池で写真を撮っていたところ、写真に奇妙な光が写っていることに気づきました。光は球体のような形をしていて、徐々に大きくなっていったそうです。Cさんは怖くなってその場を逃げ出し、写真を確認することはできませんでした。

雄蛇ヶ池を訪れる際の注意点

雄蛇ヶ池は、心霊スポットとして知られているだけでなく、殺人事件や自殺が発生した場所としても知られています。夜間の一人歩きは特に危険ですので、十分注意する必要があります。

当ブログや動画などで興味を持たれた方、ぜひとも雄蛇ヶ池を来訪してみたい…と思う方は以下の点についてくれぐれもご注意ください。

  • 複数人で訪れる
  • 夜間の一人歩きは避ける
  • 周囲に気を配る
  • 心霊現象に遭遇しても慌てない

まとめ

雄蛇ヶ池の心霊現象や言い伝えについては非常に年代の幅が広く、確固たる始まりそのものが不明瞭です。

ですがこの地に伝わる数多の伝承、それに加え実際に不可解すぎる事件や事故が多発していること、更に何度も目撃談が語られる心霊現象など、いわくつきの土地であることは確かでしょう。

心霊現象は実際にその身で体験しなければ信じがたいという読者の方も多いと思います。しかし私自身上手くは表現できませんが…伝聞や書物・ネットに散らばるよもやま話からですら、何かしら得体のしれないものを感じてしまうのは私自身だけではないはずです。

 

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