西日本屈指の繁華街である千日前には、多くの人が押し寄せるスポットです。そして同時に、西日本最大級の心霊スポットとしても知られています。
千日前で目撃される幽霊の数は、一体二体どころでは済まされません。幽霊の目撃情報が多い理由は昭和史に名前を残すほど、大きな事件の舞台になったから。そして、千日前という土地柄も深く関係しています。
千日前エリアで起こる心霊現象について掘り下げてみました。
千日前エリアで起こる心霊現象1:ビックカメラ
千日前で起きる心霊現象を挙げると、きりがありません。千日前エリアの中でも、幽霊の目撃が多い場所は家電量販店のビックカメラです。
- 女性のすすり泣く声が聞こえる
- 女性の呻き声が聞こえる
- 女性の叫び声が聞こえる
- 火の元のない場所から焦げ臭い匂いがする
- 一昔前の服を着た女性の幽霊が出る
- 青い炎に包まれたサラリーマンの幽霊が出る
ビックカメラ内で特に幽霊の目撃情報が多いのは、トイレです。トイレがある場所は、階段の近く。店内がどんなに混雑状態でも、なぜかトイレ付近はいつも閑散としています。
また、ビックカメラに設置されているエスカレーターを鏡張りすることで、幽霊を見えなくしているという噂も。古代時代より、鏡は神聖なものとして扱われてきた事実はあります。ただ鏡張りにしているからとはいえ、幽霊が見えなくなるかどうかは、怪しいものがあります。
なぜなら、今もなおビックカメラには幽霊の目撃情報が多数寄せられているからです。
千日前エリアで起こる心霊現象2:プランタンなんば
ビックカメラの前身となるプランタンなんばでも、幽霊の目撃情報が多くあります。
- 店のレジが勝手に開く
- トイレに幽霊がいた
- 女性の叫び声が聞こえる
- 風が吹いていないのに商品の服が動く
- 「熱い」と叫んでいる幽霊
プランタンなんばでは「閉店時間になるとお経が流れていた」という、ネットの噂も出ています。他には、従業員の為にお守りとして数珠が配られていたという話も。あくまでも「噂」の範疇になりますので、話半分で捉えて下さい。
千日前エリアで起こる心霊現象3:千日前エリア全域
ビックカメラの向かいにあるカプセルホテルにも、ウロウロ動き回る幽霊の噂が出ています。
さらに千日前のメイン通りである、千日前中央通り商店街でも怪奇現象が発生。多く聞かれるのは、アーケードに鳴り響く大きな音です。霊感が強い人が上を見上げると、首が宙を舞っている姿を見ることも。
千日前で語られる怪奇現象は、他にもたくさんあります。「呪われている」と言っても、言い過ぎではないはずです。
幽霊の正体は日本最悪のビル火災の犠牲者だった
千日前で発生する、数々の心霊現象。正体不明の焦げ臭い匂いや黒焦げの人間、アーケードに鳴り響く怪音は全て、千日デパート火災と直結しています。
1972年5月13日に発生した千日デパート火災は、犠牲者118名・負傷者81名の大惨事となりました。被害者は、当時7階で営業していたキャバレー従業員と客です。
火災の原因は明らかになっていませんが、タバコの不始末が最有力視されています。当時は防災設備が上手く作動せず、気がついた時は逃げ場なし。火と煙の勢いに押され、そのまま飛び降りた人もいました。飛び降りた人は商店街のアーケードに衝突し、絶命。
また犠牲者の中には、身元がハッキリしていない方も少なくありません。身元不明の方に関しては寺で手厚く供養されたものの、家に帰れずにいます。
前代未聞の大火災が起きた千日デパートは、後に廃業。火災跡地に建てられた店舗こそが、心霊現象が多発していた「プランタンなんば」です。そして、プランタンなんばが閉店して後に店を構えたのが、家電量販店のビックカメラになります。
かつて千日前は墓地で罪人を処罰する刑場だった
千日前のエリアに出る幽霊は、千日前という土地柄も関係しているのでしょう。明治時代まで、千日前は「千日墓地」という広い墓地でした。墓地に併設されていたのが、千日前刑場だったのです。
千日前刑場で処罰された罪人の数については、分からないままです。ただ江戸時代後期にはほとんど使われていなかったことを考えると、処罰された人数は多くはないと思われます。人数としては、1万~5万人前後と見るのが自然でしょう。
獄門刑の判決を受けたものは、千日前刑場ではなく別の場所で処刑。遺体の一部を千日前刑場に持ち込み、晒し上げたのです。ただ市中引き回しの刑に処された物に関しては、千日前刑場で処刑されたとのこと。
なお刑場があった場所は、千日墓地入口すぐの場所。現在はカプセルホテルが建っています。
繁華街の裏の顔は…?
千日前を少し歩くだけでも、数多くの店が目に飛び込んできます。
千日前エリアから北西方向に5分~6分歩いた場所にあるのが、道頓堀。グリコの看板でお馴染みの場所です。千日前は日本だけでなく世界にも知られており、外国人観光客の姿も珍しくありません。
そんな賑やかな場所にも、人ならざる者は常に蠢いているのです。