ゾロアスター教の邪竜アジ・ダハーカ

アジダハーカ

古代中東圏に多く伝わる竜の伝承

古代より世界中に伝わる竜の逸話ですが、ゾロアスター教にはアジ・ダハーカと呼ばれる邪竜が存在します。
どちらかと言うとその内容よりも、怪物などがゲームに登場する事の多いゾロアスター教ですが、勧善懲悪のスタンスが分かりやすい宗教でもあります。

光の神様アフラ・マズダと、悪神アンラ・マンユの戦いを主軸に置いた逸話が盛りだくさんですが、それに付随して色々な怪物や英雄が登場するわけです。
今回紹介する邪竜アジ・ダハーカは、悪神アンラ・マンユが生み出したとされるドラゴンですが、元々ゾロアスター教が確立されるよりも以前にペルシャ地方で形成された神話にも登場しているようです。

この事からも、ひょっとすると世界で最も歴史の古いドラゴンの可能性もありますね。
では日本ではまだマイナーなアジ・ダハーカ、一体どのような生物なんでしょうか。

地味に影響力の強い邪竜アジ・ダハーカ

アヴェスターの言葉ではアジ・ダハー、ペルシャ語ではアジ・ダハーグとも呼ばれます。
ここで分かるのは非常に広域に渡って知られた竜だと言う事ですね。

最初に歴史に登場したとされるのが紀元前2000年程の事だとも言われています。
この頃は、まだアジ・ダハーカと思しき幻想生物の図象の様な物が描かれた古代バクトリア地方の文化として散見できるようです。

その後、ゾロアスター教に取り入れられるまでには、ペルシャ地方の神話に登場する三つ首の竜として名を馳せます。
いよいよアンラ・マンユの配下として有名になったころには、その大きさは天を衝くほどに大きく、背中に羽の生えた巨大な蛇もしくはドラゴンとして恐れられる存在になりました。

翼をもった蛇と言うのは古代中南米のアステカにもケツァルコアトルが存在しますが、超古代文明発祥の地として異星人が飛来したとされる南米とメソポタミア付近の両方で見られるのは果たして偶然でしょうか。
とにもかくにも、世界中に伝わるドラゴン伝説の古い種類がここ現在のイラン・イラク付近から発祥したわけです。

メソポタミアの文明や後のイスラム教の中にも登場する事になるんですね。
この事から、非常に色々な地域、文化に影響を与えた竜と言えるでしょう。

アジ・ダハーカの詳細について

有名な出典はゾロアスター教ですが、古代メソポタミアのクリンタ城に住んでいると言います。
ゾロアスターの聖典「アヴェスター」によると、「三頭、三口あり。六眼、千術もっていと強き」と書かれていますね。

つまり、勧善懲悪のゾロアスター教内においても、その強さは折り紙付きと言ったところでしょうか。
実際退治する事はかなわず、最終的にはダマーヴァンド山の地下に幽閉したとされています。

アジ・ダハーカと対峙した有名な英雄にファリードゥーン(アヴェスターでは名前はスラエータオナ)がいますが、剣で切り付けても傷口からは色々な爬虫類が誕生し、殺すことが出来なかったとあります。
このあたりの不死性はギリシャ神話のヒドラにも見ることが出来ますね。多頭ですが、頭を切り落としても次々に新しいものが生え変わってくると言うあれです。

ファリードゥーン

ファリードゥーン
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

アジ・ダハーカの類似性として、インドでの龍神ヴリトラが引きあいに出される事もしばしば。
これは、元々ヴリトラを表す単語が「アヒ」と発音されていた事もあり、それが転じてアジになったと見る向きもありますね。

現在でもダハーカの部分は語源、由来などは分かっていませんが、今ではアジダハーカ=ドラゴンと言う意味合いが非常に強いです。

後にイランでもイスラム教が台頭してくると、その中ではザッハークと名を変えて登場します。
この頃には大きなドラゴンと言う側面もなくなり、人間の王として描かれるアジ・ダハーカですが、両肩から蛇の頭が生えているなど随所に元祖アジ・ダハーカの影を残しています。

エンターテイメントの中では女神転生if等に登場するのが有名ですね。
その他最近のソーシャルアプリの中などでその姿を見る機会は多いです。

[当記事の著作権はhttp://chahoo.jp/に帰属します]2016/08/15
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